自炊にちょっと慣れてくるとチャレンジしてみたくなるもの、それがホムパ(ホームパーティー)。
私にぼしが料理を好きになったのも、数年前のクリスマスに思い切って料理を自分で作って振る舞ってみたことがきっかけです。
それまでそんなに自炊に力を入れていたわけではなかったのですが、自分の食べたいものをピックアップし、レシピをいろいろ調べ、準備して調理してみたら…

「あ、意外と自分でもおいしく楽しいクリスマス料理が作れるかも」
ということに気づいたんです。
それ以来にぼし食堂のクリスマスは、外食せずいつも家でちょっとしたパーティーをしています。いわゆる「おうちクリスマス」ですね。(とは言っても2人しかいませんが)
そんな経験から今回は、
- ホームパーティーってそもそもどんなメリットがあるの?
- 失敗しないためのコツは?
- どんなレシピ・献立にしたらいい?
ということについて、写真も交えつつお話ししてみようと思います!
ホームパーティーのメリット
メリット①自分で作るからコストダウン!かかるお金が圧倒的に安い
ホームパーティーの大きなメリットはやはり費用面。外食するよりも、安く済ませられることが多いです。
というのも、同じ食材を使って同じように調理したと仮定すると、外食は
- 人件費(作る人に払うお給料)
- 場所代(レストランの家賃)
- マージン(レストランが得る利益。設備を充実させるなど、レストランを継続して運営するのに使う)
といったことにお金をかける必要があるからです。
ホームパーティーなら、料理をつくるのは自分。場所は自分の家ですし、(材料費の精算を除けば)つくることに対してお金を請求することは稀なのではないかと思います。なので、単純に上に挙げたような費用の分だけ安くなるはずです。

ガス代や水道代が気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、料理にかかるのは1か月のうち1日、それも数時間。
加えて保温効果の高いストウブの鍋を使う、火にかける時間をレンチンで短縮するなど、省エネになる調理器具・方法を使えば、ちょっといいお店で2人分の食事代を支払うことに比べてかなり小さい水道光熱費のコストで済ませられると思います。
ちなみにストウブの鍋とは?という方はこちらの記事もご参考に!
メリット②好きなものを好きなだけ!食べられる
ホームパーティーのメリット、2つ目は「好きなものを好きなだけ食べられる」こと。
お店でコース料理を頼んだ場合、いろいろなものが食べられる反面、それぞれの料理の量は少なくなりがちです。「あのメインのお肉めっちゃおいしかったけど、ちょっとしか食べられなかった」みたいな経験はないでしょうか?

ホームパーティーなら食材を調達するのも自分。他の参加者がOKしてくれるなら、好きなものを好きなだけ選んで買って調理して食べられるという自由さがあります。
とにかく肉!肉!肉祭り!とか、刺身をひたすらもう思う存分心ゆくまで食べたいみたいな日頃の妄想も、外食するより安く叶えられます。
また、アレルギーや、食べられるものに制限のある方は、自分が食べても大丈夫な食材を自分で選んで作れるという点も大きなメリットになるでしょう。

ちなみに最近では「CAN EAT」というサービスがあって、自分が食べられないものやアレルギーのある食材をあらかじめ登録しておき、お店に通知することもできるんだそうです。ご参考までに!
メリット③おしゃれしなくても大丈夫!
3つ目のメリット、それはムリしておしゃれしなくてもいい、ということ。
これ、意外と重要です。
ちょっと気の利いたレストランやバー、ビストロに行くときは、服装にも気を遣わないと…と思っている方も少なくないでしょう。非日常を楽しむのも良さのひとつですからね。
お店によってはあらかじめドレスコードを指定しているところもありますね。
おしゃれな服をあれこれ悩みながら選び、お化粧もばっちりして、いざお店へ!…と思ったらあいにくの猛暑や台風で、せっかくのおしゃれが台無しみたいな悲しいこともあるかもしれません。
または、気合いを入れて新しい服を着ていったら、うっかりこぼしたソースやドレッシング、デザートでシミができてがっかり…とか。

その点、ホームパーティーでは服装に気を遣わなくてすみます。
あえて言えば料理がしやすい服装、これが一番です。だから頑張っておしゃれしなくても大丈夫。
また、ホスト(主催者)が自分ではないホームパーティーの場合も、おしゃれをバッチリ決めていくよりは、ホストの料理をさっとサポートできたり、料理を参加者に取り分けたりできるような服装の方が好感を持たれると思います。
ホストはたくさんの料理を一度に出したり、片付けたりとやることがたくさんあります。そんなときにただ座ってお酒と料理を楽しんでいる人よりも、助け舟を出してくれる人の方が、正直ありがたいと思ってしまうものです。
袖がヒラヒラせずに腕まくりできるセーターや、汚れても洗濯機でさっと洗えるジーンズでいいと思います。
ホームパーティーの準備のコツ
なんとなく、ホームパーティーのよさは伝わってきたでしょうか?
では次に、実際にホームパーティーをやってみたい人に向けて、ちょっと踏み込んだコツをお話しします。
コツ①レシピは前もって決めておき、メンバーに伝える
ホームパーティーはサプライズより事前告知。個人的には、これがいちばん重要だと思っています。
確かに、「何を出すかは当日のお楽しみ♪」というのも面白いのですが、特に持ち寄りパーティーだと、他の人の料理とかぶらないか、または相性が悪くないかというのが結構大事になってきます。
料理を持ち寄ってテーブルに並べたときに、他のみんながイタリアンなのに1人だけ麻婆豆腐を持ってきてしまった人がいたら、その麻婆豆腐がどんなにおいしくても本人はなんとなく気まずさを感じるかもしれません。(このあたりは参加者の親密さの度合いでカバーできる場合もあります)
もしくは、手作りのピザとデリバリーのピザをそれぞれ持ってきた人がいたら、お互いに「あっ…」と謝りたくなるかもしれません。

反対に事前告知するとどうなるかというと、
「明日はよろしく!ローストビーフを焼くよ」
「うわー楽しみ!じゃあ赤ワイン持っていくね」
「パンはいる?」
「バゲットあるとうれしい!でもマッシュポテトもつくるから、量は多くなくて大丈夫」
「了解!」
という感じでゲストが買い出しを手伝ってくれたり、他の料理を提案してくれるなど、結果として手間が減り、満足度は高くなるでしょう。
ぜひお試しあれ!
コツ②つくれるものは前日に
ホームパーティーで出す料理は、食べる順に作らないといけないなんてルールはありません。
例えば最後に出すデザート。冷やして固めたりする工程が必要なものもあるので、当日最後に着手したんじゃ間に合わないってこともあるんですよね…。先につくり始めることをおすすめします。
ちなみににぼし食堂の去年のホームパーティーでは、まずメインのローストチキンを常温にもどしながら、ブッシュドノエルの生地をレンチンで焼くという工程から始まりました。

当日は温めるだけ、焼くだけという省エネでもOK。レシピを決めたら、「前日やること」「当日やること」など段取りも全部書き出しておくといいですね。
ホームパーティー料理のレシピの考え方
そうはいっても、何をつくればいいの?という方のために、レシピの考え方も紹介します。
具体的なレシピではなくて「考え方」を取り上げるのは、得意料理やつくり慣れている料理は人によって違うから。ここでご紹介する考え方をもとに、ご自身のつくれる料理、得意な料理を活かしてチャレンジしてみてほしいと思います!
レシピ鉄則①つくったことのあるレシピを中心に構成する
レシピの考え方、意外と思われるかもしれませんが最初の鉄則はこれです。
この日のためにと張り切って新しいレシピにあれこれ挑戦するよりも、つくり慣れた料理のほうが成功する可能性は高いですし、何より緊張しなくてすみます。
ホームパーティーは自炊の延長線上にあります。「普段作っている料理の中で、ホームパーティーに出しても不自然じゃないものって何だろう?」という観点で考えてみるとよいでしょう。

例えばクリスマスなら、クリームシチューやサラダ、ピクルスなど「いつもの料理」で脇を固めつつ、新しいレシピ挑戦枠としてデザートにティラミスをつくってみる、なんていかがでしょう。
レシピ鉄則②ゲストが苦手なものをリサーチ&好きなものを入れる
レシピの考え方2つ目です。事前に好みやアレルギーを聞いておくことはもちろんですが、「何が好きか」までおさえられるとばっちりです。
親しい人、以前一緒に食事をしたことがある人がいるのであれば、その人は何を好んで食べていたか?リアクションがよかったのはどんな料理か?を、ちょっと振り返ってみましょう。
例えばにぼし義兄(姉の夫)はちょっと好き嫌いがあって、
- 甲殻類(エビカニタコ牡蠣)×
- レバーやレアの肉など、生き物感があるもの・ちょっとグロいもの×
ということを知っていました。
ここでもう一歩踏み込みます。例えば、こんなことを思い出しました。
- 一緒にランチビュッフェに行ったとき、じゃがいも料理をお皿にたくさん盛っていた気がする…
- 結婚の内祝いとしてパウンドケーキを贈ったら喜ばれた覚えがある
その結果、
- ローストビーフはしっかり中まで火を通す
- 付け合わせとしてマッシュポテトをつくる
- パウンドケーキだとデザートになってしまうので、お惣菜として食べられるケークサレ(中身はほうれん草とベーコンとチーズ)をつくる
と、作るべきレシピのイメージを思いつくことができました。もちろん、どれも喜んで食べてくれたのは言うまでもありません。


レシピ鉄則③お惣菜もりっぱな一品。買うことをためらわない
ここまで、だいたい手作りのメニューで構成することを前提にお話ししてきましたが、ホームパーティーの料理は全然買って調達したっていいと思っています。
ホストはやっぱり手一杯。手間をかけすぎないというのも大事です。
つくるより買う方が少し費用はかさみますが、それでも外食と比べれば安くなるはずです。並べただけ、盛っただけでもさまになるものは意外とありますよ。
例えばこのホタテ、解凍して大葉の上にのせただけですが、それでもホタテ好きな人に喜んでもらえました。

並べただけ盛っただけ作戦はデザートにも有効です。市販のクッキー生地のカップに生クリームと冷凍のフルーツをのせるだけで、それっぽいデザートをつくったこともあります。

そのためにも、どうやったらおいしそうに見えるか?美しく見えるか?という観点で、日頃から市販のお惣菜や料理を観察してみることをおすすめします。ホームパーティーの盛り付けに活かせると思います!
ホームパーティーは安く、おいしく、楽しく!
お財布にやさしく、おしゃれに気を遣わなくてもいいし、しかも自分やゲストの好きなものを食べて楽しめる。そんなホームパーティーについて、コツやレシピの考え方を今回はお伝えしてきました。
自分でつくるのは少し思い切りがいるかもしれませんが、実はいつもの料理をうまく組み合わせたり、ゲストと協力したりと、コツと工夫次第でうまくいくものだったりします。

「ありがとう!」「おいしい!またつくって!」と言われると、やっぱりうれしいものです。料理が好きな方、食べるのが好きな方はぜひチャレンジしてみてください!
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